朝の連続テレビ小説舞いあがれ! 19週 (あらすじ・感想と考察)
舞いあがれ!19週 告白 あらすじ・感想と考察【毎日更新】
作 桑原亮子 音楽 富貴晴美
キャスト
岩倉舞(福原遥)岩倉めぐみ(永作博美)岩倉悠人(横山裕)梅津貴司(赤楚衛二)梅津勝(山口智充)梅津雪乃(くわばたりえ)望月久留美(山下美月)望月佳晴(松尾諭)笠巻久之(古館寛治)結城章(葵揚)山田紗江(大浦千佳)浦信吾(鈴木浩介)木戸豪(哀川翔)浦一太(若林元太)中山さくら(長濱ねる)才津祥子(高畑淳子)他
目次
あらすじ
前週(18週)あらすじはこちら↓
2月6日 月曜日
悠人のインサイダー取引疑惑がテレビで報じられる。それを見た雪乃さんから連絡を受け、ネットを確認するめぐみさんと舞。急いで悠人に電話をかけるも繋がらない。めぐみさんはこの前悠人の様子がいつもと違ったことを思い出す。
その頃悠人は、共同経営者の高橋に電話口で責められていた。しかし、何を言われても反論しようとしない悠人。
舞は悠人に電話をかけ続けるが繋がらない。また、悠人の情報を掴むため会社の前には記者が張り込み、噂を聞きつけた取引先などからも電話がかかってくる状態だった。
めぐみさんと舞は会社の皆を集めて、ことの現状を説明し謝罪する。それを見た社員の「社長は無関係なんだから頭下げる必要はない」という声に対して章は無関係じゃないと言い張る。「IWAKURAがピンチだった時工場を買い取って助けてくれた」と。
社員たちは今まで通りいきましょうと社長を励まし元気づけてくれた。
終業後も兄が心配でネットを見る舞。そんな様子の舞を見てめぐみさんは、「悠人の口から聞かなほんまのことはわからへん」というのだった。
舞が家に帰ろうとすると記者が張り込んでいて帰れない。回れ右をしてデラシネに向かった。
舞は貴司くんに話を聞いてもらう。
お兄ちゃんが今どうしているのか、どこにいるのか、ちゃんとご飯を食べているのか、それに人に頼れない人だから大丈夫かな、と心に積もっていた心配な気持ちを一気にはき出す舞。それを黙って聞く貴司くん。
一方、酔っぱらいボロボロになっていた悠人は一人雨に打たれ、道路に倒れこんだ。
2月7日 火曜日
大雨の中、倒れている悠人を佳晴さんが偶然見つけ、大慌てでうちに連れて帰る。体が冷え切っていたものの、久留美の看病のおかげで回復。
久留美が「何があったんですか?」と聞いてもはぐらかし、何も答えようとしない悠人。そんな中、舞とめぐみさんが迎えにやってくる。
「二人には迷惑かけへん」と言い、一人で出て行こうとする悠人に久留美は、「二人がどんだけ心配してたか、その気持ち考えてください。ーー支えてくれる家族がいてはるんやから頼ったらええやないですか」と説得する。3人で家に帰ることになったが、家の前ではまだ大勢の記者が張っていた。
翌朝、めぐみさんと舞は悠人を気にかけるもそっけない態度でそれをあしらう。めぐみさんが「本当にやったんか、悪いこと。」と聞くと最初ははぐらかしていたが、めぐみさんと舞は今まで悠人をあまり気にかけてやれず、兄を頼ってばかりだった自分たちにも非があると言い出す。
それにしびれを切らした悠人は「悪いのは全部俺や」、損失だして目の前のインサイダー情報に飛びついたと苦しそうに告白するのだった。
自室にいた悠人に舞は、浩太さんが生前書き溜めていた歩みノートを渡す。
悠人が付箋のついたページを開くとそこには、投資家としての悠人を認める言葉が書かれていた。なんで生きている時に言うてくれなかったんや、とつぶやく悠人。
仏壇の前で悠人は、生前浩太さんとちゃんと向き合って話せなかったことや、自分の犯した罪を悔やむ。涙ながらに「親父、ごめんな。」と言う悠人。
そんな息子にめぐみさんは「取り戻せるもんもある。1っぺん失敗したくらいで何や。ーー悠人ならやり直せる」と言い、励ますのだった。
2月8日 水曜日
夕食にカレーをリクエストした悠人。子供の頃、舞とめぐみさんがいなかった時にお父さんがよく作ってくれていたカレーが恋しかったのだそう。
明日、東京に戻るという悠人に「どうなるん?」と聞くめぐみさん。悠人は「分からん」と答える。続けて、たくさんの人巻き込んで迷惑かけたからちゃんと責任とらな、と言うのだった。
「電話するからちゃんと出てな」という舞に、「約束はできん。けど、出られへんかったらかけなおす」と返す悠人。
「悠人、体、気いつけるんやで。」「おふくろも」
翌日、舞と悠人はノーサイドに立ち寄り、悠人は佳晴さんと久留美に礼を言う。悠人を励ます佳晴さん。悠人は久留美にお礼として梅津のお好み焼きを渡す。そうして悠人は東京に戻って行った。
半年後、悠人は裁判が終わりひと段落がついた。3年の懲役、5年の執行猶予となったが今は状況も落ち着き、これからのことを考えているという。
久留美は悠人の話をしながら水羊羹をおすそ分けする。自然と嬉しそうに貴司くんの名前を口にする舞を見た久留美は何か言いたげな様子。
信吾さんから電話がかかってくる。大阪の百貨店で物産展をやるんだと五島の皆は嬉しそうな様子。舞も是非行くと約束をする。
そんな中、一太は百貨店の職員の百花さんに恋煩い中。最初は大阪には行かないつもりでいたが、信吾さんの喝で大阪に行くことにした。
舞は貴司くんに物産展の話を伝える。そして、舞はふと気付いたように
「ええ友達やなと思て」と言う。「不安でしゃあない時も貴司くんの顔見たらホットすんねん。貴司くんの声聞いたらあったかくなんねんな。いつも助けてくれてありがとう」
そう言う舞に貴司くんは「助けてもろてんのは僕の方やで。もうずっと」と呟くように言うのだった。
そこへ貴司くんの短歌のファンだという女性がやってくる。彼女は貴司くんに自分の短歌を読んでほしいと封筒を渡す。
2月9日 木曜日
貴司くんを訪ねてきた女性は秋月史子と名乗る。
貴司くんは彼女の詠んだ詩を読み、すごくいいと絶賛する。
「発想も面白いけどそれ以上に一番近くにおるのに伝へられへんことがある切なさが伝わりました」どの詩も綺麗で新鮮だったという感想を聞いて涙を流す史子。
史子はずっと一人で短歌を作ってきたと話す。人に見せるのが怖くて、なぜなら短歌は私の命だから、と。人に見せることで世界が広がることもあると言う貴司くん。
そんな二人の様子を嬉しそうでいて複雑な表情で見つめる舞。
史子の帰り際、舞は彼女に「奥様ですか?」と聞かれ全力で否定してしまうのだった。
後日、先日会ったそのことを久留美に話す舞。久留美は「貴司くんと秋月さんが仲良くなってもええの?」と聞くも、舞は「ええも何も私に関係ないやろ」という返事。何か言いたげな表情の久留美。
翌日に開かれる五島の物産展に向けて信吾さんたちが東大阪にやってきた。舞は皆と梅津で前祝いをする。皆、お酒を飲んでおしゃべりをし、楽しそうな様子の宴。
物産展ではかんころ餅や祥子さんのジャムも出品すると説明する信吾さん。ここまで出来たのは物産展を担当してくれた百花さんのおかげだと皆口々に言う。百花さんは、私も大好きな五島をもっと知って欲しくて、と嬉しそうに言うのだった。
帰り際、めぐみさんは信吾さんに「島のことしっかり考えてくれてるとね、あんがと。」と感謝を述べる。「なんとか守らんば。俺らのふるさとやけん」と言う信吾さん。
舞は酔ったさくらさんを自分のベットに寝かせ、一緒に来た一太と久しぶりに話す。一太は百花さんに気持ちを伝えるために大阪に来たと話すが、自信をなくし弱気になっていた。そんな一太を舞は優しく励ます。
元気になった一太はお礼に舞の悩みを聞くというも、私は何もないよと言う舞だった。
2月10日 金曜日
求人募集のサイトにIWAKURAの情報を載せたもののなかなか連絡がこないという社長。それを聞いた山田さんは「そもそも工場で働きたい人少ないですからね」と、イメージの問題だと言う。社長は人材の確保に頭を悩ませていた。
舞がデラシネに行くと編集者が来ていた。貴司が本に載せるために選んだ短歌にパンチがないとダメ出しをして、もっと社会への怒りや反感を書けと言ってくる。
それに対して何か言おうとした舞より先に、その場にいた史子が前に出、「梅津先生は淡いところが素晴らしい。〜」と貴司の詩の良さを持ち出して彼をかばう。
舞はどうしたらいいか思い悩む様子の貴司をを見てもかける言葉もなく、また史子に先を越されたようなもどかしい気持ちを抱えたままその場を去った。
物産展が終わり、舞と久留美は五島の皆と一緒に打ち上げに参加する。
途中、ここぞというタイミングで百花さんに告白する一太。「百花さんの笑顔を見るたびにどんどん好きになって。自分の気持ちに正直でいたかと思たとです」一太に付き合ってと言われ、ゆっくりでもいいですかという百花。「椿の木みたいに気持ちゆっくり育てていってもいいですか?」
めでたく付き合うことになった二人をそばで見ていた皆は祝福する。
打ち上げ後、舞は久留美に、貴司が編集者から「ほんまの気持ちに向き合え」と言われていたことを話す。貴司のことを案じている舞に久留美は、「貴司くんのこと、好きなんやろ?」と聞く。
それに対して舞は、貴司くんとは友達でいたいと言う。また、告白したら友達には戻れなくなってしまう、とも。「私な、貴司くんにとって何でも話せる幼なじみのままで降りたいねん。」
今週の感想と考察
今週のストーリーの括りとしては前半と後半に分かれた形で、前半は悠人の告白、後半は舞の心の告白になっていました。
前半は、今までの悠人の周りの不穏な空気感の伏線回収、悠人の心や悠人と家族のわだかまりの解消、そして再出発が描かれていました。今まで家族とも距離を取り、人間関係もどこか淡泊だった悠人が初めて感情を表に出して泣くシーンは良かったです。彼の不安や後悔が伝わってきました。
今まで周りの人と距離を取って冷たい態度を取っていても、どこか気が回せたり、ふとした時に優しかったりするなど根はいい人そうだった悠人が普通のいい人になるんだろうなと思わせる週でした。
後半は舞の心境にスポットが当たっていたと思います。(といっても二日だけですが)
物語に秋月史子という女性がで出てきますが、彼女は軽めの焚付け役だと感じました。彼女の登場により舞が貴司くんへの気持ちを自覚したというよりかは、今まで積もっていた貴司くんへの気持ちが表に出てきたのでしょう。(幼なじみというベールが剥がれた感じ)なのである意味、秋月さんのおかげではあるのかもしれません。
貴司くんへの気持ちを自覚したものの、それを封印しようとする舞。でも、それは貴司くんの同じかもしれないですね。お互い今の関係が大事すぎて動けない、といったところでしょうか。
来週は是非一歩踏み出す週になってもらいたいですね!