暇人のドラマ・映画感想ブログ

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朝の連続テレビ小説 舞いあがれ13週(あらすじ・感想)

舞いあがれ13週 向かい風の中でのあらすじ・感想

今週の登場人物

岩倉舞(福原遥)岩倉浩太(高橋克典)岩倉めぐみ(永作博美)岩倉悠人(横山裕

笠巻久之(古舘寛治)結城章(葵揚)才津祥子(高畑淳子)他

 

目次

 

第12週のあらすじ⇩

 

sahimajin.hatenablog.com

 

あらすじ

12月26日 月曜日

 東大阪へ帰るため朝陽くんたちにお別れを言うまい。

 お父さんの病院へ様子を見に行くと胃潰瘍で倒れたのだと聞かされます。浩太さんは以外と元気そうで安心します。

 すると病室にくるみちゃんが訪れます。病院の救急外来に行った時くるみちゃんがいて安心したというお母さん。舞も感謝を言います。

 祥子さんに電話で浩太さんの様子を伝える舞。祥子さんも安心した様子。朝陽くんは貴司くんと穏やかに過ごせているそうでした。

 その晩、お母さんからお父さんは工場で倒れたのだと聞かされます。またリーマンショックで工場の経営が厳しく、従業員の給料も家の貯金から出しているということも。お父さんは新しい仕事をもらうため毎日走り回っていたのでした。

 今まで何も知らなかった舞は何か自分にできることはないかと聞きますが、大丈夫だというお母さん。

 翌日お母さんと見舞いに行った舞はお父さんが「歩みノート」というものをつけていたと知ります。そこには日記だけではなく、ネジのアイデアや将来の展望も書かれていました。

 舞は「無理せんでな。」と声をかけますが、浩太さんは

「今が正念場や。今はきついけどな、ここを乗り越えたらグッと夢に近づけるわ。舞かて改変な訓練を乗り越えて夢に近づいたんやろ。それと同んなじや。」

と前向きな様子。舞も訓練の辛かったことや楽しかったことを話します。そしてお父さんの飛行機の部品を作るという夢を汲み取るのでした。

 そこへくるみに連れられて兄の悠人が病室にやってきます。たまたま大阪の会社のリサーチに来ていたと言う悠人。また彼は

リーマンショックでは俺にとっては稼ぎ時だった。ちゃんとした会社は生き残りそうでないところは潰れる。」

とはっきりと言います。舞は兄をたしなめますが、お父さんは難しい顔をしながらどう意味だと兄に尋ねると、彼はそれが自分が見てきた現実だと答えます。

 舞は喫茶店で悠人に工場の経営が大変で給料の支払いも貯金を切り崩して行っているのだと伝えます。少し驚いた様子の悠人。

 そして、会社を立て直すのを手伝って欲しいと言いますが悠人は取り合ってくれませんでした。

 後日、無事浩太さんが退院できることになり舞とめぐみさんは喜び、一安心するのでした。

 

12月27日 火曜日

 工場に復帰した浩太さん。朝のラジオ体操前に、今は工場は厳しいけれどなんとかして乗り越えるためにみんなの力を貸して欲しいと呼びかけます。

 戻ってこられたことを喜ぶのも束の間、経理の古川さんに早急な人員の整理をたのまれます。それだけは避けたいという浩太さんでしたが、もう経営も限界で借金の返済計画を立てるためにもリストラしかないと言われるのでした。

 その晩、パートさんのリストラについてめぐみさんに話すと抜けた穴は自分が産めるといいます。そんな二人の会話を聞いた舞は自分が梱包の仕事を手伝うと言います。

 1週間後、浩太さんに連れられて工場にやってきた舞。見て回っていると、機械がうまく動かず手こずっている女性社員に「ええ仕事は機械の手入れからはじまんねん。」と言いながら指導をする浩太さん。

 梱包の作業現場へ連れてこられた舞。3人のパートさんにやり方を教わり、自分でもやってみますが中々うまくできません。そんな様子を見ていたパートの3人にこの子に自分のあとが務まるのか言われてしまい少し落ち込みます。

 舞はノーサイドでくるみのお父さんとばったり会って世間話をします。彼もリーマンショックの影響で仕事がなくなってしまっているようでした。

 浩太さんは銀行でパートの3人に退職してもらうことにしたと告げます。それの対して銀行員から「機械を売るとか抜本的な解決をしないと返済の猶予は出来かねる。」と言われてしまいます。

 笠巻さんと二人で飲む浩太さん。銀行で言われたことを笠巻さんに話します。「機械は売りたくない。」という浩太さんに「売ったらいいがな。」という笠巻さん。そして二人は昔経営がうまくいっていなかった頃のことを懐かしみながら話します。そして

「あのちっちゃい工場にかて、でっかい夢はあったんやから。」

という笠巻さんの言葉をかみしめる浩太さんなのでした。

 3人のパートさんが退職することになります。今までの感謝と謝罪を述べて頭を下げる浩太さんとめぐみさん。パートさんは舞にこう言います。

「商品梱包の仕事は最後の砦や。私らが不良品一個、埃の一個見逃したらそのままお客さんのところに届いてしまう。ここのネジはええネジなんや。職人さんらが心込めてつくててな。そのネジをたった一個の不良品で台無しにはできへん。だから今まで気張って働いてきたんや。」

その言葉ををしっかりと受け止める舞。

 そして浩太さんは、「必ず(経営を)立て直すからその時はまたお願いします。」というのでした。

 

12月28日 水曜日

 舞が工場の手伝いを始めて1ヶ月が経ちました。以前パートさんに言われた「商品梱包は最後の砦」という言葉を思い返しながら作業を進めます。

 浩太さんは従業員を集めて「新規の仕事獲得と同時に今ある仕事のコストパフォーマンスを上げていきたい。」何か意見はないかと皆の意見を募る。熱く議論をする職人たち。

 章の元気がないと気づいた笠巻さんはどうしたのかと尋ねると、他の工場で働かないかと誘われたのでした。

 今まで何をやるにしても笠巻さんを手本にしてきたという章は彼ならどうするか、と問いかけます。

 それに対して俺なら断るという笠巻さん。そして、

「お前はもう一人前や。どこに行ったかて立派にやっていける職人や。どこの入ったかて自分で答え見つけたらええ。」

というのでした。

 仕事の休憩時間に休憩室で章や工場の皆と談笑をする舞。皆に囲まれながら章はなにやら考え込んだ表情をするのでした。

 舞は梱包の仕事の手際が良くなり、褒められます。その時小さな傷の付いた不良品のネジを見つけ、工場に持って行こうとします。すると、なにやら深刻そうな背中の浩太さんを見つけ心配になるのでした。

 浩太さんは他の工場へ営業へ行っていました。仕事をもらうため頭を下げる浩太さん。難しい仕事も精一杯やります、と一所懸命にお願いをします。

 その晩、会社の給湯室で雑炊を作り、浩太さんにふるまう舞。そして見つけた不良品のネジを見せ、他のネジは綺麗ですべすべだったと話し、お父ちゃんはすごいなぁと言います。航空学校の時の話になると、「パイロットはリレーのアンカーやねん。みんなの気持ちバトンみたいに受け取って空飛ぶねん。」といい、こう続けます。

「私ここで働いていたらお父ちゃんパイロットみたいやなって思うねん。工場のみんな乗せてるから絶対に飛び続けなあかん。そう思て頑張ってるパイロット。」

 みんなで乗り越えようと話す二人でした。

 後日、太陽光発電の部品であるネジの受注をもらってきた浩太さん。期間は厳しいですが張り切った様子の社長を見て士気が高まる社員さんたち。

 その頃、iwakuraの前に車が止まり、そこから出てきたのは兄の悠人だったのでした。

 

今週の感想

 今週は年末前の放送ということで3回のみの週でした。それでも3回とは思えないほど内容が詰まっていて濃かったです。

 今週はお父さんである浩太さんにスポットが当たっていました。入院するまで働き、退院してもなおまだ働き続ける、、。自営業の社長の宿命でしょうか。

 入院している浩太さんのところへ悠人がついでに寄った(?)シーンで二人の対照性が際立っていて印象に残りました。浩太さんは悠人の載っている記事をしっかり読んでいたし、悠人もちゃんとお見舞いに行っている。心の中ではちゃんとお互いを想い合っているのにそれを表に出さないのは男家族だから?と思ってしまいます。舞ちゃんがストレートに感謝を伝えるタイプであるせいもあってそれがより際立ちます。来週浩太さんと悠人の関係性が変化するのか楽しみです。

 

 今回退職したパートの人が舞ちゃんに仕事を託すシーンが良かったです。「商品梱包は最後の砦だ。」という言葉は自分の仕事にちゃんと責任とプライドを持っている人の言葉だなと思いました。それを言ったのがパートの人であったのならば職人さんたちはどれだけの誇りを持って仕事をしているんだろう、と考え胸が熱くなりました。

 そんな風に愛されているiwakuraにはドラマには出てこなくとも数々の困難があったのだろうし、浩太さんや笠巻さんたちも苦しい思いをしてきたのでしょう。今回も会社が潰れることなく、皆の希望を守り抜いて欲しいです。